文中、マスコミの使命についても熱く語られています。インディアンを野蛮人として描くハリウッド西部劇流報道の罪深さが知れるというものです。中学生以上が対象の「児童書」と分類されたりしていますが、大人が読んでも十分に楽しめます。
中盤以降の「監獄」の話からは、はちょっと難しくて挫折しました。曰く、自由刑自体が近代をもたらす原動力の一つである啓蒙主義とは相容れない考え方で、国民国家と重商主義に(つまりはブルジョワジーに)都合の良い「規律」を強制する手段として云々...
両者に共通しているのは、物理的に優位に立ったものが劣位のものを、価値観の違いを斟酌することなく「野蛮」と断定するという、ヒトが陥りがちな枠組みです。異文化を理解しようとしないことこそが「野蛮」なのだということを、忘れないようにしないといけないと思いました。
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