2012/01/08

JIS規格ピクトグラムあれこれ

JIS T0103 コミュニケーション支援用絵記号デザイン原則」に収載されている絵記号例(いわゆるピクトグラム)が(財)共用品推進機構のサイトで無償ダウンロード可能なことを知りました。それで早速ダウンロードして確認。

基本的には全部良く出来ていて、よく感じが出ている「204005 歌う」とか 

「303001 しょうゆ」と「303002 ソース」の区別の仕方とか、好きですね。

ただちょっと気になったこともあります。

1. ユニバーサルデザインを志向すべき
まず、JISの規格概要を引用します。
話し言葉及び文字表現によるコミュニケーションが困難な高齢者,障害のある人などが,絵記号を利用して自分の意思及び要求を相手に的確に伝え,正しく理解されることを支援するために必要とされる基本的な絵記号及びそれらの作図方法について規定。
対象者の中心が、高齢者と障害のある人となっています。観光立国を謳うのであれば、外国人をもっと意識すべきでしょう。また、そもそも視覚表現の強力さを考えれば 「話し言葉及び文字表現によるコミュニケーションが困難な」人に対象を限る必要はなく、全ての人をターゲットにすべきかと思います。
文化や風習の異なる人々は異なるメンタルモデルを持っているため、全世界での完全標準化は難しいでしょう。ユニバーサルデザインをベースにローカルデザイン(?)を上乗せする形で、世界標準を提案するぐらいまでいけると良いのでしょうけど...


2. 看護師のナースキャップは必要か?


「102004 看護師」です。非常に分かり易いかとは思います。ただ職業を外観で表すのは難しく、これを外すと分かり辛くなってしまいますが、ナースキャップが気になってしまいました。既に有名な話ですが、現在多くの病院でナースキャップは使用されていません(Dr.鷲崎の健康エビデンス 第3回 なぜナースキャップは廃止されたのか)。
ステレオタイプとして有効というのは分かります。しかし現実と乖離した(時代遅れとなった)メンタルモデルを維持/強化する方向に働くアイコンを使い続けるべきか、考えどころかと思います。


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